新しい年があけてあっという間に過ぎていく気もしますが、今年はどんな1年になるのか楽しみでもありますね。
今回は二十四節気では最後の24番目の季節、大寒(だいかん)についてお話ししていきます。
大寒とは
大寒とは、1/20~2/3頃の時季をさします。
1年で一番寒さが厳しくなるころといわれています。
寒さの中でもふきの花が咲いたりと少しずつ春の訪れも感じられる季節でもあります。
大寒の食べ物
大寒の時季に旬を迎える野菜が「水菜」
寒ければ寒いほど美味しくなるといわれています。
鍋には欠かせない野菜ですね。
大寒の花
大寒の時季に見ることができる花が「セツブンソウ」。
節分の時季に開花することから名前の由来になっています。
主に関東地方以西の太平洋側で見ることができる草花で、2019年には準絶滅危惧種に指定されています。
大寒の行事
大寒の行事として欠かせないのは「節分」。
昔の日本では立春が1年の始まりととらえられ、1年を締めくくる2/3に邪気を払い、無病息災を願う日と言われています。
節分といえば、恵方巻きと 豆まき。
恵方巻き
年ごとの恵方を向き、太巻きを1本食べきる習慣は江戸時代の大阪がルーツと言われています。
太巻きは切らずに、無言で1本まるごと食べきることがルールとのこと。
1本で食べきるのは 「縁を切らない」「運を逃がさない」という意味があるようです。
しかし太巻きを切らずに食べ切るのは大変!
太さに厳密なルールはないようなので、細巻にしたり、ハーフサイズにしたり、できれば1本食べ切れるサイズに調整してみましょう。
具は縁起が良いとされる「七福神」にちなみ7種が良いとされています。
定番の具は、穴子やうなぎ、えび、かんぴょう、しいたけ、きゅうり、だし巻き卵、桜でんぶなど。
全国に広がり、最近ではアレンジされた恵方巻きもたくさん。
お好みの具材で恵方巻きを楽しんでみましょう
豆まき
なんとなくのやり方はわかるけれど・・・という方も多いのでは?
本来節分に使う豆は前日に炒って枡に入れて神棚に供えておきます。
鬼を払うためにも神聖な豆が必要ということですね。
神棚がない場合は、白い紙豆をのせて高いところに供えてもよいようです。
そしてなぜ炒り豆にするか?
それは後から災いの芽が出てこないようにするため。
また豆まきは年男、年女、厄年の人が行う場合が最近は多いとのこと。
しかしみんなでやるとさらに鬼払いができますね。
鬼は真夜中にやってきます。
日付が変わる少し前、2月3日の夜に豆まきをするのが適していると言われています。
もちろん夕方からでも問題ありません。
玄関、窓を全開にて「鬼は外!」と豆を撒きます。
鬼を入れずに福を出さないように豆を撒き終わったら戸締まりをしっかり!
次は「福は内!」と部屋の中に向かって豆を撒きます。
玄関は最後に巻くと良いようです。
豆を撒き終わったら、大切なことがあります。
今年の厄除けを願いなら、自分の歳より1個多く豆を食べます。
これ歳をとってくるとたくさん食べなければで大変ですね。
豆が苦手な方もいらしゃると思います。
その代わりに、湯呑みに食べきれない豆を入れて「福茶」として飲むと同じご利益があるという説もあり。
こちらで豆まきは終わり!良い1年がしっかり迎えられそうです。
春に向けての季節の移ろいや行事も増えてきます。
また節分行事も楽しんでみてください。
七十二候
- 款冬華(ふきのはなさく) 蕗の薹(ふきのとう)が蕾を出す
- 水沢腹堅(さわみずこおりつめる) 沢に氷が厚く張りつめる
- 鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく) 鶏が卵を産み始める
※七十二候(しちじゅうにこう)とは、古代中国で考案された季節を表す方式のひとつ。二十四節気をさらに約5日ずつの3つに分けた期間を指します。
筆者:関戸 編集:油井・蒲原