比較的過ごしやすい季節に入ってきました。
今回は二十四節気では18番目の季節、寒露(かんろ)についてお話ししていきます。
寒露とは
寒露とは、10/8~10/23頃の時季をさします。
空気が澄み渡り、夜空を見上げると月がより美しく輝いて見えるころです。
地域によって異なりますが、はやいところでは9月から 稲の収穫が始まります。
寒露はちょうど稲の収穫が終わる頃になります。
農家ではその他の農作物の収穫もあり繁忙を極めます。
寒露の食べ物
この時季ならではの特別な存在といえるのが「栗」。
蒸してそのままでも、栗ご飯にして食べたりしても美味しいです。
果樹として栽培されている栗は4種類。
日本栗(和栗)、西洋栗、中国栗、アメリカ栗があります。
それに実は品種も 40種以上あって、それぞれ 味もかなりちがうようです。
食べ比べができたら面白いですね。
「柿」もあります。
ビタミンAやビタミンC、カリウムが豊富に含まれていて、美肌効果やむくみ解消もあり、それに二日酔いの朝にぴったりらしいです!
寒露の花
寒露の花は「菊」。
色とりどりで、形もさまざま。
洗練された菊の魅力が溢れる季節です。
菊には長寿をもたらすパワーがあるとされてきました。
旧暦9月9日(新暦10月半ば)の重陽(ちょうよう)の節句では、菊の香りを移した菊酒を飲んで長寿を願う風習があったといわれています。
また実りの季節でもあったので、秋の収穫祭とあわせて祝うようにもなりました。
また、秋の七草※は、あまり知られてないかもしれません。
春の七草は七草粥にして無病息災を願うものですが、秋の七草は花の美しさをみて楽しんだり、昔は薬草としても活躍していました。
※ハギ(萩)、キキョウ(桔梗)、クズ(葛)、フジバカマ(藤袴)、オミナエシ(女郎花)、オバナ(尾花)、ナデシコ(撫子)
秋の七草の一つでもある「 藤袴( フジバカマ)」も 寒露のころ開花します。
葉をドライにすると桜餅の葉のような香りがあり、アロマとしても楽しまれていましたが、現在 野生の藤袴をいまはほとんどみることはできません。
七十二候
- 鴻雁来(こうがんきたる) 雁が飛来し始める
- 菊花開(きくのはなひらく) 菊の花が咲く
- 蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり) 蟋蟀が戸の辺りで鳴く
※七十二候(しちじゅうにこう)とは、古代中国で考案された季節を表す方式のひとつ。二十四節気をさらに約5日ずつの3つに分けた期間を指します。
過ごしやすい寒露の時季!
外に出かけて、たくさんの秋を感じてみるのはいかがでしょうか。
秋の七草を探してみましょう。
筆者:水口 編集:油井・関戸・蒲原