花屋が教える*御供え花の贈り方
身近な方やお世話になった方への御供え花。
故人の周りにたくさんの花が溢れますように。
残されたご遺族の方の心が少しでも花で癒されますように、という気持ちを込めて贈りたいもの。
突然の知らせに戸惑ってしまうかもしれません。
慌てず落ち着いて花を贈ることができるよう、花屋で注文する際のポイントをまとめました。
枕花?供花?四十九日?
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御供えの花を贈るタイミングは何度かあります。
贈るべきタイミングや一般的な花の色もあるので、事前に確認しておきましょう。
枕花(まくらばな)とは?
亡くなられてからお通夜の間に故人の枕元に置く花のこと。
基本的に白い花で作られます。
故人にごく近しい親族の方から贈られることが多く、葬儀社が手配する場合もあります。
相場は5,000〜10,000円。
ご遺族の負担にならないようカゴに入ったアレンジメントを贈ることが多いです。
供花(きょうか)とは?
葬儀の際に祭壇に飾られる花のこと。
一般的には葬儀社がまとめて手配することが多いです。
供花を贈る際にはまず、
葬儀社へ手配が可能か確認するのが良いでしょう。
花屋で手配した花を持ち込む場合、斎場に持ち込みが可能か確認が必要です。
その際、他の花と統一感が出るよう、花のサイズや色も確認しておくと安心です。
四十九日とは?
亡くなられてから49日目に行う法要で、「満中陰(まんちゅういん)」とも言います。
お世話になった方などの訃報を聞いてから花を贈る場合、四十九日法要に合わせて贈られる方が多いです。
相場は5,000円〜。
花の色は四十九日が過ぎるまで基本的に白をおすすめします。
贈るタイミングは法要当日ではなく、前日までに。
ご遺族の負担にならないよう配慮が必要です。
その後、一周忌、三周忌、七周忌…と法要毎に花を贈られる方もいらっしゃいます。
一周忌を過ぎると花も淡いピンクや黄色、紫など少し色を入れて作ることも多くなります。
また、年末が近づくと送られてくる喪中ハガキで訃報を知るという方も。
その場合、ご遺族の予定を確認した上で早めに花を贈りましょう。
お盆やお彼岸
ご先祖様をお迎えするお盆や、春と秋にあるお彼岸の時期にも御供え花を贈ります。
お盆の期間は全国的に8月15日が中心。
東京や関東圏の一部では7月15日が中心です。
花を贈るのは、お盆に入る前が多いです。
しかし暑い時季の花は傷みやすく、お届け先がご不在の場合、特に花の状態が悪くなってしまうことも考えられます。
確実にお受け取りいただけるよう、お届け先の予定にあわせ前後させることは問題ありません。
また、上述の四十九日法要が終わってから初めてのお盆を「初盆(はつぼん)」と言い、これは通常のお盆と違い少し儀式的な意味合いが強いです。
御供え花を贈る際、亡くなられてから日が浅い為、基本的に白い花で作ります。
お彼岸は春と秋にあり、春分の日と秋分の日の前後3日間(計7日間)のことを指します。
この間、お墓参りやお仏壇の掃除などしてご先祖様への感謝の気持ちを伝えましょう。
花にこまかい決まりはないので、春や秋の季節が感じられる花がよいかもしれません。
しんみりとせつない場面を優しく包み込んでくれる御供え花。
地域や宗派の違いもあるため、その都度ご遺族や花屋に相談すると安心です。
故人への弔いの気持ちとご遺族への配慮を忘れず、想いのこもった花を贈りましょう。
筆者:中西 編集:油井/関戸