花屋が教える✳︎札の書き方
御供えやお祝いなどの花を贈る際に注意すべき点はいくつかありますが、その中でも気になるのが「札の書き方」。
札を付けるべきシチュエーションや、用途別の書き方、ご注文前に確認しておく点までを花屋目線でお伝えします。
札って付けないといけない?
御供えやお祝いのご用途でご注文をいただく際、必ず「お札はお付けしますか?」と尋ねます。
その際「札って付けた方がいいですか?」という反対に質問されることが多いです。
札の役割は、誰から贈られたものなのかがわかるようにする、所謂"名札"のようなもの。
その為、企業や店舗の開業祝いなど、沢山の方から花が贈られることが想定される場面や、身内以外の方へ御供え花を贈る際には札を付けることをおすすめします。
しかし「札」と聞くと少し仰々しいように感じてしまう方もいらっしゃるのでは?
必ずしも「付けないといけない」というものではありません。
身近な方への贈り物やあまり名前は出したくないという場合には、少しカジュアルなメッセージカードもご用意しております。
お気軽にご相談ください。
書き方に決まりはあるの?
札には書き方の決まりがあります。
押さえるべきところが3点。順番に解説していきます。
①頭書(あたまがき)
その花がどのような用途で贈られたものなのか、花を見た方に分かりやすく伝えるもの。
お祝いの際には朱色(赤色)で「御祝」
御供えの際には薄墨(黒色)で「御供」と書く場合が多いです。
お祝いの際はご用途により、「開業之御祝」や「祝◯◯」など様々なパターンもあります。「○○之御祝」とすると丁寧な印象に、「祝○○」とするとよりカジュアルな印象になります。
贈る相手との関係により適切なパターンを選ぶと良いでしょう。
贈る相手との関係により適切なパターンを選ぶと良いでしょう。
お悩みの際はご相談ください。
②贈り先の名前
お祝いの企業や店舗
への贈る贈り先の名前を記載する場合があります。
社名や店名、あるいは社名(店名)+名前を記載します。
展覧会や発表会など、誰宛の花なのかわかりやすくした場合同様。
必ず記載しなければならない項目ではありませんが、記載する際は失礼がないよう、社名や名前の表記に間違いがないか気をつけましょう。
御供の場合は、一般的に故人の名前は記載しません。
③贈り主の名前
お祝い、御供どちらの場合も記載することがほとんどです。
「社名+名前」あるいは「個人名」を記載。
何人かで集まって花を贈る場合、連名で記載することも可能です。
その際は、向かって右が目上の方になるよう順番に記載します。
札は横書きでの記載も可能です。

事前に確認しておくことは?
✔︎どういった目的の花なのか
✔︎贈り先様、贈り主様の名前
✔︎正式な会社名や肩書き
花を贈る機会のあまりない方からすると未知の領域とも言える「札」。
マナーをしっかりと押さえて気持ちの良い花贈りをしましょう。
筆者:中西 編集:油井/関戸