暖かい日もあれば、急に寒くなったり…服装に悩む日が続きます。
今回は二十四節気では21番目の季節、小雪(しょうせつ)についてお話ししていきます。
こゆきではなくしょうせつです。
小雪とは
小雪とは、11/22~12/6頃の時季をさします。
東北や北海道など地方によっては雨から雪へと変わる時季。
本格的に冬が始まります。
一方で朝晩はぐんと冷えますが、昼間は気温があがり春を思わせる「小春日和」となる日もこの時期に感じることができます。
「春」と書くため、春に使う言葉と思われますが、実は今の時季のひとときを表現する粋な言葉です。
小雪の食べ物
この時季に旬をむかえるのは、「白菜」「春菊」「ほうれん草」など。
鍋に入れたい食材が食べごろを迎えます。
特に貧血対策としても有名なほうれん草は、今の時季は色艶もよくビタミンCも豊富です。
下茹でした後に、水にさらしすぎると栄養が流れてしまうので調理には注意が必要です。
小雪の花
小雪の花は「寒椿(カンツバキ)」。
山茶花と椿の交雑種とされる低木。
背丈が高くなりにくく、八重咲きまたは半八重咲きの品種の総称として呼ばれています。
それぞれの特性を持ったカンツバキ。
花弁はサザンカよりも多く、小さい花ながら椿のように花付きもしっかりしています。主に生垣に使用されることが多い植物です。
小雪の末候
「橘始黄/たちばなはじめてきばむ」
橘の実が黄色になり始めるころ。
橘は柑橘類の仲間ですが、食用には向いてないようです。
どちらかというとジャムにしたり、ジャムを紅茶に溶かしたりするのがおすすめ。
そして葉は枯れることのない常緑樹のため、永遠の象徴とも言われています。
このころはみかんなども出回り、風邪予防としてもよく食べられます。
七十二候
- 虹蔵不見(にじかくれてみえず) 虹を見かけなくなる
- 朔風払葉(きたかぜこのはをはらう) 北風が木の葉を払い除ける
- 橘始黄(たちばなはじめてきばむ) 橘の実が黄色くなり始める
※七十二候(しちじゅうにこう)とは、古代中国で考案された季節を表す方式のひとつ。二十四節気をさらに約5日ずつの3つに分けた期間を指します。
本格的な冬の到来に向けて、冬支度そして体調管理もしっかり行っていきたいですね。
筆者:関戸 編集:油井・蒲原