ハルジオン/ヒメジョオン
ハルジョオン・ヒメジョオン(1978)松任谷由実
花とみどりに関わる音楽をテーマにゆるくご案内。
第3回は「ハルジオン/ ヒメジョオン」をお届けします。
ハルジオン(春紫菀)とヒメジョオン(姫女菀)、どちらも、もともと観賞用として日本に入ってきましたが、今では公園や空き地など、町なかで日常的にご覧になられることが多いのではないでしょうか。
ハルジオンとヒメジョオンは、花がそっくりなので、見分けがつきにくいですが、以下のような違いがあります。
ハルジオンとヒメジョオンの違い
ハルジオン | ヒメジョオン | |
開花時期 | 4月〜6月頃 | 6月〜10月頃 |
花びらの幅 | 1ミリ以下 | 約1.5ミリ |
茎 | 空洞がある | 空洞がない |
葉のつき方 | 茎を抱くように付く | 茎を抱かない |
蕾のつき方 | 下を向いて垂れている | 蕾のうちから上を向いている |
背は低く、花は大きくて少なく、根本に葉がある | 背が高く、花は小さくて数が多く、根本がすっきりしている |
ハルジオンの呼び方について、NHK朝の連続テレビ小説『らんまん』でお馴染みの植物学者 牧野富太郎先生によると、ハルジオンが標準和名だが、俗称のハルジョオンが普及し、そのように呼ばれることも多くなっているということです。ヒメジョオンとは全く別種の、ヒメシオン(姫紫菀)という花も存在します。
整理すると
ハルジオン = ハルジョオン ≠ ヒメジョオン ≠ ヒメシオン
ですね!
さて、ユーミンの楽曲タイトル「ハルジョオン・ヒメジョオン」においても、標準和名・ハルジオンではなく、俗称・ハルジョオンが採用されています。
語呂がいいからでしょうか。
夏の夕暮れ時、ヒメジョオンが咲き誇る川辺での切ない情景を端的に描かれていますが、作中にハルジョオンが登場しないのは謎です。
このほかにも題名にハルジオン/ ヒメジョオン が含まれる歌は、いっぱいあるみたいですね。
機会があれば聞いてみてくださいね。
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ハルジョオン・ヒメジョオン(松任谷由実・1978年)
春女苑/デイジー(さだまさし・1987年)
ハルジオン(BUMP OF CHICKEN・2001年)
姫女苑(門倉有希・2002年)
はるじょおん ひめじょおん ~野生の花~(イルカ・2007年)
ハルジオン(UVERworld・2008年)
春紫苑(ORANGE RANGE・2008年)
ヒメジョオン (尾崎亜美・2012年)
ハルジオンが咲く頃(乃木坂46・2016年)
ハルジオン(YOASOBI・2020年)
など
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<参考>
ハルジョオン・ヒメジョオン / 松任谷由実
松任谷由実 オフィシャルサイト
筆者:蒲原 編集:鈴木