花とみどりのコラム

ラベンダーの魅力。北海道から届く癒しの香り。

ラベンダーの魅力。北海道から届く癒しの香り。

品種・名所・切花の楽しみ方・鉢植えの育て方ガイド

本州では梅雨が明けると本格的な夏が始まりますが、北海道では今、爽やかな夏の風とともに「ハーブの女王」ことラベンダーの季節が到来しています。

紫の絨毯が広大な丘を覆う北海道・富良野のラベンダー畑は、一度は訪れたいと憧れる方も多い、日本を代表する夏の絶景です。そして今、その香りと美しさをお部屋でも楽しめる切り花・鉢植えのラベンダーがフラワーショップに並ぶ季節になりました。

このコラムでは、ラベンダーの品種と特徴、北海道の名所紹介、切り花を長く楽しむお手入れのコツ、ドライフラワーやサシェへの活用法、鉢植えの育て方まで、大阪の花屋hannaが丁寧にご案内します。


1. ラベンダーとは?基本情報と花言葉


ラベンダーはシソ科ラベンダー属の多年草で、地中海沿岸を原産とするハーブです。花期は品種によって異なりますが、概ね5月〜7月頃。風に揺れるしなやかな穂と鮮やかな紫色が美しく、香りを楽しむハーブとして世界中で愛されています。

 

ラベンダーの花言葉

花言葉 意味・由来
清潔 古くからお風呂や衣類の香りづけに使われてきた歴史から。ラテン語の「lavare(洗う)」がラベンダーの名前の由来とも言われる
優雅 細くしなやかな花穂が風に揺れる姿の気品ある美しさから
沈黙 紫色が持つ神秘的で落ち着いた印象から
疑惑 ネガティブな花言葉。ギフトには「清潔」「優雅」の意味を添えると安心
💡 ラベンダーをギフトとして贈るときは、「清潔・優雅」という花言葉を添えたメッセージカードを一緒に渡すと、より気持ちが伝わります。

 

ラベンダーの香りと効能

ラベンダーの香りは古くからお風呂や衣類の香りづけに利用されてきました。精油はリラックス効果や抗菌作用があり、アロマテラピーの世界でも最もポピュラーなオイルのひとつです。また、花を乾燥させたものをポプリやサシェとして活用する方法も長く親しまれています。


2. ラベンダーの主な種類・品種


ひとくちに「ラベンダー」といっても、実は多様な品種があります。香り・耐暑性・耐寒性など、それぞれ特徴が大きく異なるため、育てる場所や楽しみ方で品種を選ぶのがポイントです。

 

🌿 イングリッシュラベンダー(コモンラベンダー)

ラベンダーといえばこの品種を思い浮かべる方が多い、最もポピュラーな品種です。南フランス・プロバンス地方原産で、高温多湿に弱く寒さに強いのが特徴。北海道のような寒冷地での栽培に最も向いており、鮮やかな紫色の花と豊かな芳香が精油の材料として多く利用されます。本州の平地では夏越しが難しい品種です。

🌿 ラバンディン・グロッソ

イングリッシュラベンダーとスパイクラベンダーの交配種「ラバンディン」の代表品種。比較的耐暑性があり、寒さにも強く栽培しやすいのが特徴で、樹高80cm・株幅1mほどの大きくこんもりした株に成長します。香りも良く花も美しいため、ガーデニングでも人気の品種です。

🌿 フレンチラベンダー

ウサギの耳のような苞(ほう)のある花穂がとても愛らしい品種です。耐暑性があり比較的夏越ししやすいので、本州でも人気です。耐寒性はやや弱いですが暖地でも枯死しにくく育てやすい。香りはやや弱めですが、ドライフラワーにも向いています。

🌿 デンタータラベンダー(フリンジラベンダー)

スペインのバレアレス諸島・アフリカ北部原産。葉の縁に細かい切れ込みが入るのが特徴の四季咲きタイプです。香りはやや弱め。年間を通じて花を楽しめるため、ガーデニングでの観賞用として人気があります。

🌿 ピナータラベンダー(レースラベンダー)

カナリア諸島・マデイラ諸島原産。耐暑性があるものの耐寒性は弱い。花穂が3つに枝分かれする個性的な咲き方で、秋から初夏まで開花します。ラベンダー独特の強い香りはなく、花を楽しむ園芸種として扱われます。


3. 北海道ラベンダーの歴史と4品種


北海道、特に富良野エリアにおけるラベンダー栽培の歴史は、昭和初期に香料の原料として始まったのがきっかけです。その後、合成香料の台頭により一時は生産量が激減しましたが、1970年代に観光資源として再注目されたことで現在の「ラベンダー観光の聖地」が誕生しました。

富良野では主に4つの伝統品種が栽培されており、品種ごとに見頃・色・香りの強さが微妙に異なるため、長い期間にわたってグラデーション豊かな紫の絨毯を楽しむことができます。

 

品種名 見頃 特徴
濃紫早咲(のうしはやざき)
/濃紫3号
6月下旬〜 早咲き品種。蕾の段階から非常に濃い紫色をしており、一足早く鮮やかな絶景を見せてくれる
おかむらさき 7月中旬が最盛期 北海道を代表する品種。香りが非常に良く、香水やアロマオイルの原料としても最高峰とされる
ようてい 7月上旬〜下旬 やや赤みがかった優しい紫色の花を咲かせる
はなもいわ 7月下旬〜 遅咲き品種。淡く白みがかった上品な紫色が特徴
🌿 4品種の見頃が少しずつずれているため、現地では6月下旬〜7月末にかけて段階的に異なる表情のラベンダーを楽しめます。旅行の計画を立てる際は、目当ての品種の見頃を確認してから行くのがおすすめです。

4. 北海道・有名なラベンダー名所3選


この夏、北海道への旅行を計画されているなら、ぜひ足を運んでいただきたいおすすめの名所をご紹介します。

 

🗺️ ファーム富田(中富良野町)

ラベンダー観光の元祖であり聖地。広大な敷地に広がる紫の丘と十勝岳連峰のコントラストは圧巻で、シーズン中は国内外から多くの観光客が訪れます。ラベンダーをはじめ、ポピーやひまわりなど季節の花々が咲き誇り、一年中多くの花を楽しめるのも人気の理由です。

🗺️ 日の出公園ラベンダー園(上富良野町)

小高い丘の上にある町営のラベンダー園。展望台にある「愛の鐘」は人気のフォトスポットで、丘の上から見渡せる紫の景色は格別です。入場無料で気軽に訪れることができるのも魅力のひとつ。

🗺️ かなやま湖ラベンダー園(南富良野町)

美しい湖畔に広がるラベンダー畑。紫色の花畑と青い湖水の組み合わせは、ここでしか見られない絶景です。混雑を避けて静かにラベンダーと向き合いたい方に特におすすめのスポットです。

💜 小ネタ|ラベンダーと南フランス・プロバンス

北海道のラベンダー畑は「日本のプロバンス」とも呼ばれています。南フランス・プロバンス地方のラベンダー畑はヨーロッパを代表する絶景のひとつで、7月頃に一斉に咲き誇る紫の景色を求めて世界中から観光客が集まります。北海道のラベンダー栽培のきっかけになったイングリッシュラベンダー(コモンラベンダー)も元来プロバンス産のラベンダーを品種改良したもの。香りと景色をめぐる壮大な物語が、北海道と南フランスをつないでいます。


5. 切り花ラベンダーを長く楽しむ|お手入れのコツ


切り花のラベンダーは、部屋に飾るだけで爽やかな香りと美しい紫色を同時に楽しめる特別な花材です。「ラベンダーは難しい」と思っている方も、ポイントを押さえれば十分に楽しめます。

 

選び方のポイント

  • 穂の色がくっきりと濃く、花穂全体がしっかりとしているもの
  • 茎がしっかりとした弾力があり、しなっているものは避ける
  • 葉が緑色でみずみずしく、黄ばみがないもの

 

長持ちさせるお手入れの手順

  1. 下葉をしっかり落とす──水に浸かる部分の葉はすべて摘み取りましょう。葉が水に浸かると水が濁って茎が腐り、持ちが悪くなる原因になります
  2. 茎を斜めにカットする──水分をたくさん吸い上げられるように、清潔なハサミや花切りバサミで茎の根元を斜めに切ります
  3. 浅水で管理する──花瓶の水は少なめ(高さの1/4〜1/3程度)にします。茎が傷みやすいため、水に浸かる部分を最小限にするのがポイントです
  4. 毎日水換えをする──水は毎日新鮮なものに交換。花瓶の内側も洗剤できれいに洗います。茎にぬめりがあれば手でこすり洗いで取り除きましょう
  5. 涼しい場所に置く──高温の直射日光やエアコンの風が直接当たる場所を避けましょう
⚠ ラベンダーは乾燥に強い植物ですが、切り花の場合は逆に「水が少なすぎる・多すぎる」のどちらも弱る原因になります。「浅水で毎日水換え」がラベンダーの切り花管理の鉄則です。

6. 飾った後の「二度目の楽しみ」〜暮らしを彩る活用法


切り花のラベンダーは、少し色あせてきたり生花としての寿命が近づいてきたりしたら、そのまま乾燥させてドライフラワーに。「観る」だけでなく、心と身体を癒やしてくれるアイテムとして最後まで楽しみ尽くせるのが、ラベンダーの魅力です。

 

🌸 吊るしてドライフラワーに

花が完全に枯れてしまう前に水から引き揚げ、茎の水分を拭き取ってから麻紐などで束ねて、風通しの良い日陰に逆さまに吊るします。1〜2週間で綺麗なドライフラワーが完成します。花色を美しく保ちたいなら、花が7〜8分咲きで色が一番濃い時期に乾燥させるのがおすすめです。ナチュラルな麻紐やリネンの布、リボンで飾ると雰囲気が出せます。

🎀 スワッグ・リースにして飾る

他のドライフラワーに適した植物(スターチス・カスミソウ・ユーカリなど)と一緒に束ねると、お部屋の壁やドアに飾るスタイリッシュなスワッグが完成します。玄関や寝室に飾れば、出入りのたびにふんわりと香りが広がります。生花の状態のうちに輪の形を作ってそのままドライにすれば、贅沢なリースに仕上げることも。短いものはドアノブや棚の上部に掛けて飾ってもおしゃれです。

👜 サシェ・ポプリで香りと防虫を

ドライフラワーにした後、ポロポロと落ちた花殻は捨てずに集めておきましょう。お茶パックやだしパックに詰めれば、枕元に置く香り袋や、靴箱・クローゼットの消臭・防虫サシェとして再利用できます。ラベンダーの香りにはリラックス効果や安眠効果、天然の虫除け効果があるとされており、市販の防虫剤のような薬品臭もなく、衣類の保管にもぴったりです。


7. 鉢植えラベンダーの育て方


5月中旬頃から鉢植えのラベンダーが店頭に並び始め、比較的手に入れやすくなります。「育てるのが難しそう」というイメージがありますが、「涼しく乾燥した環境が好き」という性質を知っておくだけで、管理がぐっとラクになります。

 

置き場所

  • 屋外の日当たりが良く、風通しの良い場所を好む
  • 夏の直射日光と照り返しが強いベランダでは、午後だけ半日陰になる場所が安心
  • 西日は避けること
  • 梅雨や長雨の時期は軒下など雨の当たらない場所に移動し、鉢底からの排水をしっかり確保する

 

水やりと肥料

  • 乾燥気味を好むので土の表面がしっかり乾いてから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり与える
  • 水やり後、受け皿に水を溜めたままにしない
  • 肥料は控えめで、春と秋に少量の緩効性肥料を与える程度で十分
⚠ ラベンダーが最も苦手とするのは「高温多湿」です。特に梅雨〜夏の日本の気候はラベンダーにとって過酷な環境。鉢植えで移動できるメリットを活かして、雨が続く時期は屋根のある場所に避難させましょう。

 

冬越し

イングリッシュ系のラベンダー(おかむらさきや濃紫早咲など)は「寒さには強いが、冷たくて湿った状態に弱い」という特性があります。

  • 基本的に屋外管理とし、日当たりの良い場所に置く
  • 霜や北風が強い場所は避け、建物の南側や軒下に寄せて凍結を防ぐ
  • ベランダで育てる場合は、鉢をレンガやスタンドに載せて底冷えを軽減する
  • 冬の水やりは大幅に回数を減らし、暖かい日の午前中に与える

8. ラベンダーのギフトシーン別おすすめ

💆 リラックス・癒しを贈りたいときに

「清潔・優雅」の花言葉を持ち、リラックス効果も期待できるラベンダーは、頑張っている人への応援ギフトや、疲れている友人・家族への「ゆっくり休んでね」という気持ちを伝えるのに最適です。切り花のラベンダーをナチュラルなラッピングで贈ると、相手の心に寄り添う特別なプレゼントになります。

🎂 夏の誕生日に

7〜8月生まれの方への誕生日プレゼントとして、旬のラベンダーは季節感があって印象的です。「北海道のラベンダー畑を旅している気分で飾ってね」というメッセージを添えると、旅気分も一緒にプレゼントできます。

🏠 引っ越し・新生活のお祝いに

ラベンダーの切り花とドライフラワー用のリボンをセットで贈れば、「飾った後もドライにして楽しんでね」という使い方のヒントと一緒に渡せます。新しいお部屋の香りを整えるサシェ素材にもなるという実用的な贈り物です。

💌 感謝を伝えたいときに

「清潔」「優雅」という花言葉とともに、日頃の感謝を伝えるさりげないギフトとして。お世話になった先生や上司・同僚へ、あるいは友人への「いつもありがとう」を花言葉に乗せて贈れます。


9. よくある質問(Q&A)

 

Q. ラベンダーの切り花はどのくらい日持ちしますか?

A. 適切なケア(下葉を落とす・斜めカット・浅水管理・毎日水換え)で5〜10日程度楽しめます。涼しい場所に置き、エアコンや直射日光を避けることも大切です。

 

Q. ラベンダーの鉢植えを本州で育てるのは難しいですか?

A. イングリッシュラベンダーは高温多湿に弱いため本州の夏は苦手ですが、鉢植えで管理することで梅雨や夏の雨を避けられるため挑戦しやすくなります。フレンチラベンダーやラバンディン系の品種は比較的耐暑性があり、本州でも育てやすいのでそちらも試してみてください。

 

Q. ラベンダーのドライフラワーはどのくらい香りが続きますか?

A. 保存状態によりますが、半年〜1年以上香りを楽しめることが多いです。直射日光を避けた風通しの良い場所に保管することで、色と香りが長持ちします。香りが薄れてきたら袋に入れてもみほぐすと香りが復活することがあります。

 

Q. ラベンダーは食べることができますか?

A. ラベンダーは食用ハーブとしても利用されます。フランスでは「プロバンスのハーブミックス」の材料のひとつで、クッキーやケーキなどのお菓子の香り付けにも使われます。ただし市販の切り花は農薬が使用されている場合があるため、食用には農薬不使用の専用商品をお使いください。

 

Q. ラベンダーを枕元に置くと眠れるようになりますか?

A. ラベンダーの精油成分には鎮静・リラックス効果があるとされており、睡眠の質を改善するという研究結果も多く発表されています。切り花やドライフラワーのサシェを枕元に置く方法は昔から実践されてきた知恵で、強い香りが苦手な方はほんの少量から試してみるのがおすすめです。


10. まとめ——小さな旅気分を、日々の暮らしに


北海道の広大な紫の絨毯を思わせるラベンダーは、観るだけでも、香るだけでも、心をほどいてくれる特別な植物です。切り花をお部屋に飾って香りを楽しみ、色が褪せたらドライフラワーへ。さらにサシェやポプリとして活用して最後まで使い切る——この「一本のラベンダーを丸ごと楽しむ」スタイルが、ラベンダーの最大の魅力かもしれません。

日本におけるラベンダーの産地といえば、まず初めに思い浮かべるのが北海道。ラベンダーをお部屋にお迎えしたら、ふとした瞬間に北海道の風景が広がりそうです。そんな小さな旅気分を、日々の暮らしに迎えてみるのもいいですね。

 

大阪の花屋hannaでは、夏のフラワーギフトにぴったりのラベンダーや、ドライフラワーに向いた季節の花を豊富にご用意しています。全国配送対応、メッセージカード無料添付可能です。

 

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このコラムについて

大阪市内に実店舗を持つフラワー&グリーンショップ「hanna(ハンナ)」が、長年の植物販売の経験をもとに情報を発信中! あべのハルカス近鉄本店・近鉄百貨店上本町店・リノアス八尾店・アプラたかいし店にて実際に花を扱うプロのスタッフたちがお届けしています。

hanna(ハンナ)は大阪の花屋として、フラワーギフトを中心に多様な花・植物を取り扱っています。オンラインショップでは全国配送に対応しており、大切な方へのギフト発送も承っています。


大阪で植物店・花屋を展開するhanna(ハンナ)のオンラインショップページです。

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