Flower and Greenery Column

パキラの育て方|初心者でも失敗しない基本と美しく育てるコツ

パキラの育て方|初心者でも失敗しない基本と美しく育てるコツ

パキラは、手を広げたようなボート型の大きな葉と、生命力あふれる瑞々しいグリーンが魅力の観葉植物です。
「発財樹(Money Tree)」という別名を持ち、金運アップのアイテムとしても有名であることから、リビングのシンボルツリーやオフィスの開業祝い、デスク周りの癒やしとして、幅広い空間に自然と馴染みます。

「観葉植物を育ててみたいけれど、枯らしてしまうのが怖い」
「忙しくて細かい世話ができるか不安だけど、グリーンのある暮らしに憧れる」
そんな方にこそ、自信を持っておすすめしたいのがパキラです。
見た目はスタイリッシュで繊細な印象を与えますが、実は観葉植物の中でもトップクラスに丈夫で、水やりさえ気を付ければ失敗が少ない植物です。

この記事では、パキラの基本情報から、失敗しない置き場所・水やり・季節ごとの管理・よくあるトラブルへの対処法までを、初心者の方にもわかりやすく、そして深く解説します。これを読めば、パキラとの暮らしがより楽しくなるはずです。

 

パキラとは?特徴と基本情報

パキラは、中南米(メキシコからブラジル北部)を原産とするアオイ科(旧パンヤ科)の常緑高木です。
自生地では20メートルを超える巨木になりますが、観葉植物として流通しているものは、卓上サイズからリビングの主役になるサイズまで多岐にわたります。

パキラの最大の特徴は、5〜7枚のボート状の葉が放射状に広がる、美しいシルエットです。
幹の根元がとっくり状に膨らむのが本来の姿ですが、複数の幹を編み込んだ「ねじりパキラ」や、種から育った実生株(みしょうかぶ)など、仕立て方によって全く異なる表情を見せてくれるのも魅力のひとつです。

また、パキラは「生命力」の象徴でもあります。
剪定(枝を切ること)を行っても、またすぐに新しい芽を出すほど成長が早いため、「快活」「勝利」といったポジティブな花言葉を持っています。
風水的にも「悪い気を鎮める」「金運をもたらす」とされ、インテリアとして飾るだけで空間のエネルギーを高めてくれる頼もしい存在です。

比較的乾燥に強く、日陰にもある程度耐える性質を持っているため、初めて植物を迎える方にとって、まさに「入門編にして決定版」とも言える扱いやすい観葉植物です。

 

パキラの育て方|基本管理の考え方

パキラは「生命力が強く、メリハリを好む植物」

パキラは、観葉植物の中でも環境への適応能力が非常に高いタイプです。
多少の日照不足や水やりの忘れがあっても、すぐに枯れてしまうことは稀です。
しかし、その丈夫さに甘えて「なんとなく」の管理を続けていると、ヒョロヒョロと間延びしてしまったり、根腐れを起こしたりすることがあります。
大切なのは、「日当たりと水やりのメリハリ」です。

パキラは日光を浴びて光合成を活発に行うことで、太くがっしりとした幹に育ちます。
また、水を溜め込む性質があるため、土が湿った状態が続くと根が窒息してしまいます。
「乾かすときは乾かす、与えるときは与える」というリズムを作ることが、パキラを健康に育てる最大の秘訣です。
無理のない管理で、パキラ本来の力強さを引き出してあげましょう。

 

置き場所|日当たりの良い窓辺がベスト

パキラは日光が大好きです。
本来は直射日光が当たる場所でも育つほどタフですが、室内の環境に慣れている株を急に真夏の強い日差しに当てると「葉焼け」を起こして茶色く変色してしまうことがあります。

一方で、耐陰性(日陰に耐える力)もあるため、日当たりの悪い部屋でも育てることは可能です。
しかし、長期間暗い場所に置くと、光を求めて茎が細長く伸びる「徒長(とちょう)」を起こし、見た目のバランスが悪くなるだけでなく、株自体が弱ってしまいます。

おすすめの置き場所は以下の通りです。

  • レースカーテン越しの明るい窓辺(特におすすめ)

  • 午前中のやわらかい光が差し込むリビング

  • 直射日光の当たらない明るい軒下(春〜秋)

  • オフィスの窓際など、空気が循環する場所

もし、窓から離れた部屋の奥などに置く場合は、1週間に2〜3日ほど、日当たりの良い場所に移動させて日光浴をさせてあげると、健康な状態をキープできます。
また、エアコンの風が直接当たる場所は、極度の乾燥により葉が落ちる原因になるため避けましょう。

 

水やり|土が乾ききってからたっぷりと

パキラの水やりで最も重要なのは、「乾燥気味に育てる」ことです。
パキラの太い幹や根元には水分が蓄えられています。そのため、常に土が湿っている状態は、根にとって最悪の環境となり、「根腐れ」の最大原因となります。

季節ごとの水やり目安は以下の通りです。

  • 春〜夏(成長期): 土の表面が完全に乾き、白っぽくなってから与えます。
    鉢底から水が勢いよく流れ出るくらい、たっぷりと与えてください。
    これにより、土の中の古い空気が押し出され、新鮮な酸素が供給されます。
    受け皿に溜まった水は必ず捨てましょう。

  • 秋〜冬(休眠期): 気温が下がると成長が緩やかになり、水を吸う力も弱まります。
    土の表面が乾いてから「3〜4日後」を目安に水を与えます。
    土の中までしっかり乾いているかを確認してからで十分です。

【水やりと同じくらい大切な「葉水(はみず)」】
パキラは葉の蒸散活動が活発です。根への水やりは控えめにしつつ、霧吹きで葉全体に水をかける「葉水」は年間を通して毎日行うのがおすすめです。葉水には以下の効果があります。

  • 乾燥による葉の傷みを防ぐ

  • ホコリを洗い流し、光合成を助ける

  • パキラにつきやすい害虫(ハダニなど)を予防する

温度管理|冬は室内の暖かい場所へ

パキラは熱帯育ちのため暑さには強いですが、寒さにはやや弱いです。
気温が5℃を下回ると、葉が黄色くなって落ちたり、枯れてしまったりするリスクが高まります。

  • 春〜秋: 屋外や窓際で問題なく育ちます。

  • 冬: 最低でも5℃、できれば8〜10℃以上を保てる環境が理想です。
    冬の窓際は夜間に急激に冷え込むため、夜だけ部屋の中央や高い位置(棚の上など)に移動させると安心です。
    床暖房のない床に直接置くと、鉢内の温度が下がりすぎるため、スタンドなどを使って高さを出すのも有効です。

室内管理であれば、一般的な日本の住宅環境なら問題なく冬越しできますが、玄関やトイレなど、暖房が効かない場所は避けたほうが無難です。

 

肥料|成長期に与えて元気に

肥料は、パキラがぐんぐん育つ「5月〜9月」の成長期にのみ与えます。
肥料を与えることで、葉の色つやが良くなり、幹も太く育ちます。

  • 置き肥(緩効性肥料): 2ヶ月に1回程度、土の上に置くだけでOK。
    手間がかからず初心者におすすめです。

  • 液体肥料(速効性肥料): 10日〜2週間に1回、水やりの代わりに薄めて与えます。

【注意点】 冬の休眠期や、植え替え直後、または株が弱っている時に肥料を与えると、根が栄養分を吸収しきれずに傷んでしまう「肥料焼け」を起こします。肥料はあくまで「元気な時のサプリメント」と考え、冬は一切与えないようにしましょう。

 

植え替え|2年に1回でリフレッシュ

パキラは成長が早く、根を伸ばす力も強いため、放っておくと鉢の中で根がパンパンに詰まる「根詰まり」を起こします。
水が染み込みにくくなったり、下葉が落ちやすくなったりしたら植え替えのサインです。

  • 目安: 1〜2年に1回

  • 適期: 5月〜7月(暖かく成長が旺盛な時期)

  • 用土: 市販の「観葉植物用の土」が最も失敗がありません。水はけが良い配合になっているため、根腐れリスクを減らせます。

  • 鉢: 今よりも一回り大きな鉢を用意します。

植え替えはパキラにとって大きなリフレッシュになります。
古い土を落とし、傷んだ根を取り除いて新しい土に植え替えることで、再び勢いよく成長を始めます。

 

よくあるトラブルと対処法

丈夫なパキラですが、SOSサインを出すことがあります。早期発見で対処すれば回復可能なことがほとんどです。

葉が黄色くなる原因は?

葉が黄色くなり、ポロポロと落ちてしまう場合、以下の原因が考えられます。

  1. 根腐れ(水のやりすぎ): 最も多い原因です。土が常に湿っていませんか?幹の根元を触ってブヨブヨと柔らかくなっていたらかなり危険な状態です。水やりをストップし、乾燥させましょう。重症の場合は、腐った根を切り落として新しい土に植え替える手術が必要です。

  2. 日照不足: 光が足りないと、光合成ができずに葉が黄色くなります。少しずつ明るい場所に移動させて様子を見ましょう。

  3. 根詰まり: 鉢底から根が出ていませんか?水や栄養が吸えなくなっています。暖かい時期に植え替えを行いましょう。

※古い下葉が1〜2枚黄色くなって落ちるのは、新陳代謝(生理現象)なので心配ありません。

 

葉先が茶色くなる・葉が丸まる場合

これは主に「水分不足」と「空気の乾燥」が原因です。
エアコンの風が直撃していませんか? 根への水やりだけでなく、毎日の「葉水」を徹底することで改善します。
特に冬場は空気が乾燥するため、こまめに霧吹きをして湿度を保ってあげましょう。

 

幹が細長く伸びてしまった(徒長)

光線不足により、茎が光を求めてひょろ長く伸びてしまった状態です。
そのままでは弱々しく、倒れやすくなります。
対処法は「切り戻し(剪定)」です。伸びすぎた部分をハサミでカットし、日当たりの良い場所に移動させましょう。
パキラはカットした部分のすぐ下から新しい芽を出す力が強いため、思い切って切っても大丈夫です。

 

パキラを美しく育てるコツ

パキラの醍醐味は、その成長スピードと、剪定によって自分好みの樹形を作れることにあります。

  1. 剪定(せんてい)でスタイルを作る
    成長期の5〜7月頃、伸びすぎた枝や込み入った枝を剪定しましょう。
    パキラは「成長点(幹にある節のような部分)」の少し上で切ると、そこから新しい芽を出します。
    丸坊主に近い状態まで深く切っても再生するほどタフなので、理想の高さやバランスに合わせて整えてみましょう。
    剪定することで風通しが良くなり、病害虫の予防にもなります。

  2. 幹を太くするなら「実生株(みしょうかぶ)」
    もし、根本がどっしりと太ったユニークなパキラを育てたいなら、種から育った「実生株」と書かれたものを選ぶのがコツです。
    挿し木で増やされたパキラは、成長しても根本があまり太くなりません。用途や好みに合わせて選んでみてください。

 

まとめ|パキラは「気負わず育てる」が正解

パキラは、植物を育てる楽しさと自信をくれる、まさに「名パートナー」と呼べる観葉植物です。
「日当たり」「土が乾いたら水」「冬は暖かく」という3つの基本さえ押さえれば、驚くほど元気に育ち、毎日新しい発見を与えてくれます。

もし失敗して葉が落ちてしまっても、諦めないでください。
適切なケアをして春を待てば、また可愛い新芽を出してくれる、そんな強い生命力こそがパキラの最大の魅力です。

力強く、そして優しいグリーンのある暮らし。
まずはパキラという相棒を迎え入れて、豊かなボタニカルライフを始めてみませんか🌿


大阪で植物店・花屋を展開するhanna(ハンナ)のオンラインショップページです。

  • あべのハルカス近鉄本店:MAP
  • 近鉄百貨店上本町店:MAP
  • リノアス八尾店:MAP
  • アプラたかいし店:MAP
Back to blog